スクリーンタイムが子供の成長を妨げる⁉

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スマートフォンの普及

 日本では2000年代初頭から高機能携帯(いわゆるガラケー)が普及していましたが、スマートフォンの登場で一気に主流が置き換わりました。2007年のiPhone登場が大きな転換点になり、従来の携帯電話から「アプリを自由にインストールできる高機能端末」へと進化しました。2010年代前半には中高生にも普及し、現在では小学生にも広がるなど、世代を問わず生活必需品となっています。日本国内では世帯普及率が80%以上に達し、日常生活や仕事、教育、娯楽のあらゆる場面で利用されています。世界の普及率は2023年時点で約69%と、2016年には50%未満だったことを考えると、急速な拡大が見て取れます。このように、現代においてスマートフォンは私たちの生活になくてはならないものになっています。

 その一方で、SNSやゲーム、動画配信などにより、子どもや若者が長時間利用し、学習や睡眠を削るケースが増加しています。また、長時間利用による視力低下、運動不足、精神的ストレスなどが懸念されています。加えて、位置情報や利用履歴が外部に送信されるリスクがあり、プライバシー保護が課題であり、コミュニケーション様式が変化し、対面での交流が減少するという社会的な問題も出てきています。

 スマートフォンはわずか十数年で生活の中心に定着しました。その利便性は計り知れない一方で、依存や健康、子どもの成長への影響といった課題も顕在化しています。スクリーンタイムが子どもに与える影響を考える上で、この「普及の歴史と現状」を押さえることは重要です。

受け身の視聴は脳の発達にブレーキ?

 幼児期は言語や注意力が急速に育つ時期です。しかし、幼児期からスマートフォンやYouTubeを見る時間が長くなるとその成長に悪影響があります。1歳時のスクリーンタイムが長い子どもほど、2歳・4歳時点でコミュニケーションや問題解決能力の発達遅れが見られることが報告されています。(東北大学の大規模研究)また、テレビや動画をただ眺めるだけでは、脳の刺激が限定的となり、感情が乏しくなったり、想像力に欠けたり、受動的な感覚や思考が身に付いてしまい自ら考えることが苦手になってしまいます。

 一方で、親子で一緒に話しながら見る・インタラクティブな教材を使うと、学びにつながる可能性があります。最新研究では、教育的コンテンツや親子の共視聴は発達遅れを防ぐ効果があると報告されています。つまり、親がコンテンツを選び、学びの目的を明確にすることができれば、スクリーンタイムを活用することができるということです。スクリーンは“会話のきっかけ”にするという視点をもつことが大切になります。

画面の見すぎで体が動かなくなる?

 長時間のスクリーン視聴は運動不足につながり、肥満リスクを高めます。WHOガイドラインでは、2歳未満はスクリーンタイムを推奨せず、2〜4歳は1日1時間未満としています。また、長時間のスクリーンタイムは睡眠の質を下げることも報告されています。ブルーライトは睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌を妨げるため、寝つきが悪くなります。そのため、就寝前1時間は“スクリーンオフ”を習慣にすると効果的だといわれています。スマートフォンやあYouTubeの長時間視聴は健全な成長を促すために必要な、運動、睡眠を妨げるという弊害があります。

画面の中だけで友達は作れる?

 スマートフォンが普及し、SNSでのやりとりが増加することにより、対面でのやり取りが減ると、表情や声のニュアンスを理解する力が育ちにくいということが考えられます。日本の研究で、スクリーンタイムが長い子どもは対面でのコミュニケーション機会が減り、社会性の発達に影響する可能性が指摘されています。また、世界29万人以上を対象にした調査では、スクリーン使用時間が長いほど不安・抑うつ・攻撃性・自尊心の低下と関連することが報告されています。

 一方で、SNSやオンラインゲームは交流の場になるという考えもあります。しかし、金銭トラブルや依存のリスクがあるのも事実です。いずれにしても、家族や友達との“リアルな会話”を優先することが重要になります。正しくコミュニケーションをとれるように成長するには、画面の外での人間関係を育てる時間を確保するように心がける必要があります。

スクリーンタイムは“禁止”より“バランス”

 これまで、長時間のスクリーンタイムによる悪影響について考えてきましたが、完全に禁止することは難しい環境になっていることは確かです。WHOや国内研究も共通して「スクリーンタイムはゼロではなく、バランスと親の関与が鍵」と強調しています。完全に禁止するより、時間や場面を決めてメリハリをつける方が効果的であり現実的です。親子で一緒に視聴することで、学びや会話のきっかけになることが科学的にも裏付けられています。スマートフォンとうまく付き合うことができれば、子ども自身が「自分で時間を管理する」習慣を育てることもできます。最も大切なことは、親が伴走者となり、スクリーンとの付き合い方を教えることだと思います。

スクリーンタイムの代わりにマルチスポーツを!

 スクリーンタイムを抑えるために一番有効な手段は、スマートフォンから物理的に距離をとることにほかなりません。さらに、神経系が一番成長するゴールデンエイジの子どもたちは、体を動かしてさまざまな運動経験をすることが健全な成長につながります。また、リアルな人との関わり合いの中でコミュニケーションをとり、人間関係の作り方も体を通して学んでいきます。そのような機会や環境をPGA athleticsは提供します。是非体験からでも参加してみてください。

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この記事を書いた人

広島県呉市出身
呉市の中学校、高等学校を経て広島の大学へ。
地元に貢献しようと、これまでの教育・運動・スポーツに携わってきた経験を活かして独自の考え方で子供たちを育成している。

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